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【ネタバレ有】映画「BLAME!(ブラム)」の感想・あらすじ/原作未読でも楽しめるSFファン必見の作品!

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アニメ化もされた「シドニアの騎士」の作者・弐瓶勉のデビュー作である「BLAME!(ブラム)」。

 

アニメ第2期「シドニアの騎士 第九惑星戦役」第8話において、 『BLAME! 端末遺構都市』として劇中劇になり話題だった2015年、劇場アニメ化が発表されていましたが…

 

遂に本日、劇場版が公開されました。

 

僕は2014年のシドニアの騎士1期で弐瓶作品のファンになり、すぐに過去作であるBLAME!も読みましたが、壮大過ぎる世界観と謎めいた雰囲気に圧倒されこちらも大好きな作品となっています。

 

この劇場アニメ化もかなり楽しみにしていたので、初日である今日、早速観てきました!

 

以下、ネタバレを含む感想です。

映画「BLAME!(ブラム)」のあらすじ

テクノロジーが暴走した未来。

人類の希望は孤独な旅人に託された―

 

過去の「感染」よって、正常な機能を失い無秩序に、そして無限に増殖する巨大な階層都市。
都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。
都市の片隅でかろうじて生き延びていた「電基漁師」の村人たちも、セーフガードの脅威と慢性的な食糧不足により、絶滅寸前の危機に瀕してしまう。
少女・づるは、村を救おうと食糧を求め旅に出るが、あっという間に「監視塔」に検知され、セーフガードの一群に襲われる。
仲間を殺され、退路を断たれたその時現れたのは、“この世界を正常化する鍵”と言われている「ネット端末遺伝子」を求める探索者・霧亥(キリイ)であった。

出典:「BLAME!(ブラム)」公式サイト

 

 

映画用に再構築されたストーリー

原作漫画のBLAME!はコミックス10巻分。

作中で登場するもの何もかもスケールがデカく、とても映画の100分程度で表現できるものではないのでどうするのかな…と思っていたんですが、電基漁師たちとのエピソードを軸に、作中での印象的なシーンを拾いながら映画向けに上手く再構築されていたな、と感じました。

 

セーフガードに怯えながら暮らす電基漁師たちの集落に、ネット端末遺伝子を探す霧亥が現れて、結果的には集落を救うという分かりやすい展開。

ケイ素生物、生電社といった要素はオミットされて、「セーフガード vs 人間」というシンプルな構図となっていました。

 

漫画ではかなり素朴な風貌だった「づる」が、電基漁師の集落をメインに据えた都合かめちゃくちゃかわいいヒロイン化していたのは往年のファンからすると賛否分かれそうなところです。

 

が、「シドニアの騎士」から弐瓶作品に入った僕としてはむしろアリでした。

『づるは可愛くなきゃダメでしょ』とは原作・弐瓶先生の弁だとか。

 

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特に冒頭、霧亥から「頭部の装備を脱げ」と言われたときの表情は、拙い語弊では表現できないものを感じましたねw 

 

BLAME!の魅力というと、画集とも揶揄されるほどセリフの少ない人物と、相反したかのような書き込みの階層都市、霧亥が淡々と退廃的な旅を続ける世界観にあると思いますが、この映画版ではその雰囲気からはちょっと離れ、初見の人でも理解できるよう「シドニアの騎士」のような雰囲気に寄せていっている印象です。

 

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「東亜重音アトモス」について

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映画BLAME!は、日本アニメとしては初めてドルビーアトモスでの立体音響上映がされた作品ですが、その中でも岩浪美和音響監督が各劇場で調音した特別上映が「東亜重音アトモス」です。

 

これが素晴らしかった!

 

上映館が限られているので遠方の方は難しいでしょうが、もし近くで観れる劇場がある方は是非これで観て欲しいですね。

 

頭上や背後など、あらゆる方向から来る音響のお陰で没入感が凄かったです!

「どこで音がしたのか」という距離感が伝わってくる映像体験というのは初めてのことだったので非常に新鮮でした。

 

特に重力子放射線射出装置の発射音!

これが体感できただけでも劇場まで行った甲斐がありましたね。

 

ただ、悲しいことに…

後方席で「ズビビビ!」とかなり気になるレベルの音を立てて鼻をすする人が居た為に、どうしても気になってしまったのが非常に残念でした。

 

これはただ運が悪かっただけなんですけどね…

 

『シャキサク』の意外な事実

原作を知っている人なら思わずニヤリとしてしまうシーンがいくつもありましたが、一番ビックリしたのが「シャキサク」について。

 

 

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『BLAME!』1巻より引用

 

シャキサクとは、弐瓶勉の漫画「BLAME!」に登場する、おいしそうな食糧っぽいなにかの通称。語源は、それを食べているときの擬音である。

 

電基漁師の集落に霧亥が入った時、近づいた子どもに「シャキサク」を渡すもカチカチで食べられない、というシーンがあるんですが、「シャキサク」をよく見ると”水に浸す”ような絵が書かれています。

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やってみるとブクブクと何十倍にも膨らんで、パンのように柔らかくなるという衝撃の事実。

まさか正式な食べ方があったなんて…w

 

意外とイケるぞ、なんて言いながら食べてたけど、あれグリスじゃないの…?とか。

 

他にも

 

づる「あんたは何者なの」

霧亥「俺は…霧亥。…人間だ」

 

のようなやりとりだったり、いい感じに突っ込みたくなるシュールなシーンが多く、原作ファンなら間違いなく観ておくべき仕上がりだと思います。

 

少ないが見応えある戦闘シーン 

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「シドニアの騎士」とほぼ同じスタッフで制作されただけあって、漫画ではわかりにくかった戦闘シーンは分かりやすく、かつダイナミックに描かれています。

 

重力子放射線射出装置の発射も、そこまで回数が多いわけではないものの東亜重音アトモスの効果も相まってかかなり印象深かったですし、容赦なく人が死ぬ淡々としたところは原作同様。

 

今作では電基漁師たちから見た世界としての描写が強いのでキャッチーなシーンも多いですが、その分駆除系セーフガードが大量に押し寄せてくる恐怖感や臨場感も強く見応えがあります。

 

来場者特典

 

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僕はサナカンが当たりました。

思ったより細かくしっかりとした造形なので、全種揃えたくなりますねw

 

最後に

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原作の雰囲気を期待して観に行くと文句も言いたくなるかもしれませんが、難解で分かりにくいBLAME!の世界を”探索中の霧亥の道中を切り抜いた1コマ”として表現することで取っ付き易い仕上がりになっている映画版BLAME!。

 

原作を知らなくても、SFファンなら間違いなくグッとくる世界観と巨大構造物、分かりやすいストーリーで興味のある人になら間違いなくおすすめできる作品です。

 

可能であれば「東亜重音アトモス」で観てもらいたいですが、Netflixでも配信されているので是非チェックしてみてください。

 

1ヶ月無料でお試しもできます。

 

今なら原作のKindle版が1巻のみですが無料

原作未読で今作を観た人は、是非読んでみて下さい。

 

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満を持して、連載中の新作「人形の国」も1巻が発売されました!

まだ読めてないので早く読まなきゃ…

 

おわり

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