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【ネタバレ有】実写版攻殻機動隊「ゴースト・イン・ザ・シェル」の感想・あらすじ/想像以上に「攻殻」でした!

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士郎正宗原作の近未来SF作品「攻殻機動隊」。

過去、押井守作品の「攻殻機動隊」「イノセンス」、神山健治作品の「S.A.C.」、黄瀬和哉・冲方丁作品の「ARISE」と、映画やアニメなど各種メディアミックスがなされ、高評価を得てきたアニメ好きには有名な作品ですね。

 

原作漫画の初出は1989年と、今から20年以上前に発表されたものにも関わらず、ARやVRなどの技術も進化した現代の目線で見ても古臭さをほとんど感じさせません。

 

ちょうど押井版のリメイク「攻殻機動隊2.0」が公開された頃、ハリウッドで実写化!という話が出てきていたんですが、そこから10年近くの歳月を経て今回の実写版「ゴースト・イン・ザ・シェル」が公開となりました!

 

僕は中学生の頃、神山健治作品のアニメ版「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」をスカパー!で観てから攻殻を知ったんですが「電脳化」「義体」「光学迷彩」などのSFワードや核戦争を経て荒廃した後の世界観など色々と刺さる要素が多く、作品のファンになったことを思い出します。

 

さて、前置きが長くなりましたが…

公開初日である本日、タイミングよく休みだったので近くの映画館で初回上映を観てきました。

 

以下、ネタバレを含む感想です。

実写版攻殻機動隊「ゴースト・イン・ザ・シェル」のあらすじ

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ネットに直接アクセスする電脳技術が発達すると共に、人々が自らの身体を義体化(=サイボーグ化)することを選ぶようになった近未来。脳以外は全て義体化された少佐率いるエリート捜査組織「公安9課」は、サイバー犯罪やテロ行為を取り締まるべく、日夜任務を遂行していた。

そんな中、ハンカ・ロボティックス社の推し進めるサイバー技術の破壊をもくろんだテロ組織による事件を解決すべく、少佐は同僚のバトーらと共に捜査にあたるが、事件を調べていくにつれ、自分の記憶が何者かによって操作されていたことに気付く。やがて、真の自分の記憶を取り戻していく少佐は、自身の驚くべき過去と向き合うことになる。

出典:ゴースト・イン・ザ・シェル (映画) – Wikipedia

 

先に挙げた通り、「攻殻機動隊」は様々な監督によって映像化されているんですが、そのそれぞれがキャラクター設定(性格)やストーリーに違いがあります。

つまり、士郎正宗原作を核として、それぞれが別作品になっている感じ。

 

今回の実写版「ゴースト・イン・ザ・シェル」も同様で、設定、世界観を使ったパラレルワールドになっています。

大筋としては1995年の押井守作品「攻殻機動隊」がベースとなった映画です。

押井版も視聴した筈なんですが、いかんせん10年以上前の事なので大筋しか記憶に無い&「S.A.C.」が攻殻の入り口だった僕としては殆ど新規のSF映画を観た感覚でした。

 

映像は全体的に暗め。

全体的にシリアスな空気のまま最後まで進行するサイバーパンクで、「S.A.C.」の人気マスコット”思考戦車タチコマ”などのコミカルな要素は一切なし。

攻殻機動隊の根底にある「自分を自分たらしめるものとは」というテーマはもちろん表現されていて、かつハリウッドっぽい”わかりやすさ”もあるので攻殻を全く知らない人でも楽しめるんじゃないかなと思います。

 

キャスト

漫画やアニメの実写化でどうしても批判を浴びがちな要素なんですが、僕としては割とアリだなと感じるキャスティングでした。

 

少佐(スカーレット・ヨハンソン)

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#スカヨハ攻殻 なんてハッシュタグを公式が推奨するレベルで推されている少佐役のスカーレット・ヨハンソンですが、かなりカッコよかったです。ハードな銃撃や格闘戦をクールにこなすイメージの少佐を見事に演じていたと思います。

 

日本人の役を白人が演じていることに関しては賛否あるようで、米国での興行が振るわないのはそのせいだ、という話もあるようですが…

 

僕自身があまり海外の俳優・女優を知らないこともあって、今作が彼女を知るきっかけになったせいか、本来の金髪の方が違和感があるくらい。

 

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全身肌色の変態スーツ光学迷彩姿は意外とムチムチしているというかちょっと太めな感じが最初こそ違和感がありましたが、すぐに馴染みました。

口元がめっちゃセクシーで見とれちゃいましたね。

 

バトー(ピルー・アスベック)

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9課の中では割と出番のあったバトーはピルー・アスベックが演じています。

全く知らない俳優さんでしたが、かなり再現度は高かったですね。

バトーに関しては最初の潜入で爆破に巻き込まれ目を失い、義眼レンズに義体化するシーンなども描かれています。

 

荒巻大輔(北野武)

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ある意味で最も注目のキャスティングだった「世界のキタノ」演じる荒巻大輔ですが、彼は全編で日本語しか話さないので(吹替版でも)画面に英語字幕が出る仕様になっていました。

ただ、滑舌のせいか何を喋っているのか聞き取れないところもあって、逆に英語字幕のおかげで内容が分かる、なんて場面もw

 

アニメ版の荒巻はちょっと小柄なイメージなんですが、たけし版荒巻課長は恰幅の良さで結構大きな感じ。ダブルのスーツがよく似合ってましたね。

銃撃戦のところなんかもカッコ良かった。完全にアウトレイジでした。

 

その他9課メンバー

トグサ・イシカワ・ボーマ・サイトーら他の9課メンバーは正直かなりのチョイ役レベルだったのはちょっと残念でしたね。

イシカワとボーマはもはや人種がそもそも違いますしw

 

クゼ(マイケル・ピット)

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神山版アニメ2作目の「S.A.C. 2nd GIG」に登場する”個別の11人”事件のクゼをイメージさせますが、その辺りの関係性はなし。吹替版声優も小山力也が演じているのでファンサービス感が強め。

素子(少佐)とはかつて恋人同士だった、という事が明らかになって物語の核心に迫っていくのはベタだけど分かりやすくてよかったかなと思います。

 

日本人キャスト

中盤以降に登場する“素子の母親”役に桃井かおりが出演していたり、序盤に登場する“芸者ロボ”を福島リラというモデルが演じていたりとハリウッド映画としては日本人キャストが結構出ている印象でしたが、その辺りは違和感なく世界観に溶け込んでいます。

 

最初、”芸者ロボ”は人が3DCGだと思っていたんで正直驚きました。

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映像・アクションは文句なし

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最近の3D技術は本当に凄いなと感じさせる映像技術には圧巻でした。

義体という、現代ではまだ有り得ない技術なのに、あまりにも馴染みすぎていて世界観に没入できました。

 

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作中は香港と東京をミックスして治安を悪くしたようなイメージですが、これまた雰囲気とビルサイズのホログラム広告のごちゃ混ぜ感がまさにサイバーパンクっぽくて最高でしたね。

 

「ハリウッドの描くアジア(日本)」にありがちな、絶妙な看板のセンスなんかも健在。

80年台の名車を模した車のアンバランスさも雰囲気がよく出ていました。

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少佐(スカーレット・ヨハンソン)のアクションも素晴らしかった。

PRODUCTION NOTEによると、スカーレット・ヨハンソンは撮影の数ヶ月前から格闘技術の訓練に取り組み、武器の扱い方を学んで、すべての格闘とワイヤーアクションをやり遂げたそうです。

指導を行った専門家によると「スカーレット・ヨハンソンはまばたきせずにマシンガンを撃てる数少ない人間のひとり」だそうで、こういうところも少佐にぴったりかもしれません。

出典:ハリウッド版『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観た夜、衝動が抑えきれず押井版『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を観た。試写会感想 – Engadget 日本版

との事でしたが、なるほど納得。

 

想像以上に「攻殻機動隊」だった

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やはり、人気原作の実写化(しかもハリウッド)という事で、過去の人気漫画やアニメの実写化でガッカリしてきた人も多いかと思います。(敢えてタイトルには触れませんが)

 

しかし、そういった作品群と比較すると、今回の実写版攻殻機動隊「ゴースト・イン・ザ・シェル」はかなり納得度の高い仕上がりだったように思います。

光学迷彩を使いながら後ろ向きにダイブする姿や、偽装の記憶を植え付けられた清掃員など知ってる人ならすぐ分かるシーンも多く見られるのでそういったシーンを探すのも楽しいかと。

 

あくまでパラレルワールド、というくらいのスタンスで観に行ったというのもありますが、想像以上に「攻殻機動隊っぽい」映画になっていました。

 

僕は吹替版を観てきたんですが、声優陣は押井版や神山版と同一のキャストだったというのも良かったですね。

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攻殻機動隊を全く知らない人の感想も気になるところ。

 

僕は攻殻熱が再燃した感があるので、復習も兼ねてアニメ版も見返したいなと思っています。

 

新作アニメ制作決定!

更に、ハリウッド実写版の公開日と合わせて新作アニメの制作が決定というこれまた嬉しいニュースも!

監督は「S.A.C.」の神山健治氏&「アップルシード」の荒牧伸志氏という士郎正宗作品の映像化監督のタッグとなっています。

 

 

続報に期待!

 

おわり

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